ポートトランキングの設定方法
2019年04月01日
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- QNAP設定手順
QNAPで複数の LAN インターフェイスを結合して帯域幅を増やすことによって、複数のクライアントからのアクセスを負荷分散することができます。
ここでは、QNAPで設定できるポートトランキングの種類と設定方法について紹介します。
ここでは、QNAPで設定できるポートトランキングの種類と設定方法について紹介します。
評価環境
機器 | QNAP |
---|---|
製品名 | TS-882T |
バージョン情報 | QTSバージョン 4.3.5 |
備考 | LANポート 1Gbps 4ポート搭載モデル |
※ポートトランキングの機能が使えるQNAPは、2ポート以上のLANポート搭載機種になります。
ポートトランキング設定手順
- コントロールパネルを開きます。
「ネットワークと仮想スイッチ」をクリックします。
- 「概要」で現状のネットワークを確認します。
- 左のメニュー欄にある「インターフェイス」をクリックします。
- 画面右上にある「+ ポートトランキング」をクリックします。
- [追加]ボタンをクリックします。
- 設定するポートにチェックを入れます。
[次へ]ボタンをクリックします。
- ポートトランキングの設定画面になります。
モードを設定して適用します。
各モードの詳細については、以下をご確認ください。
ポートトランキングの種類と詳細設定
スイッチなしで2つのNASを直接接続(VJBOD)
スイッチを利用せずにNASのVJBODを利用する場合は、Balance-rr (Round-Robin) 設定が可能です。
2つのポート間の負荷分散と耐障害性を提供します。このモードは、最初に利用できるスレーブから最後のスレーブまで、順番にパケットを送信します。
2つのポート間の負荷分散と耐障害性を提供します。このモードは、最初に利用できるスレーブから最後のスレーブまで、順番にパケットを送信します。
一般的なスイッチをお持ちの場合
Active-Backup
アクティブバックアップでは、単一のイーサネットインターフェースのみを使用します。
最初のイーサネットインターフェースが適切に機能しない場合、2番目のイーサネットインターフェースに切り換わります。ボンド内のインターフェースは1つだけ有効になります。ボンドのMACアドレスは、1ポート(ネットワークアダプタ)のみ外部から見ることが可能なため、スイッチの混乱を防ぐことができます。
アクティブバックアップモードは、「フォールトトレランス耐障害性」を提供します。
最初のイーサネットインターフェースが適切に機能しない場合、2番目のイーサネットインターフェースに切り換わります。ボンド内のインターフェースは1つだけ有効になります。ボンドのMACアドレスは、1ポート(ネットワークアダプタ)のみ外部から見ることが可能なため、スイッチの混乱を防ぐことができます。
アクティブバックアップモードは、「フォールトトレランス耐障害性」を提供します。
以下は、Active-Backupに設定した例です。
1つポートの帯域幅が100Mbpsです。2つのポートでActive-Backupに設定すると、1つのポートのみ使えますので、帯域幅はそのままです。1つのポートを抜いても、アダプターのハードウェア情報で確認できるMACアドレスは変わりません。
1つポートの帯域幅が100Mbpsです。2つのポートでActive-Backupに設定すると、1つのポートのみ使えますので、帯域幅はそのままです。1つのポートを抜いても、アダプターのハードウェア情報で確認できるMACアドレスは変わりません。
ポート1のLANケーブルに障害が発生した場合を想定して、LANケーブルを抜きました。ポートトランキングの設定をしているため、通信は継続されます。
この時、LANカードのMACアドレスに変更ないことも確認できます。
この時、LANカードのMACアドレスに変更ないことも確認できます。
Balance-tlb
バランス-tlbは、特定のスイッチを必要としないチャンネルボンディングを使用します。
各イーサネットインターフェースの現在のロード(速度に対して算出)に基づいて、発信トラフィックが配分されます。着信トラフィックは、現在のスレーブにより受信されます。受信トラフィックは、現在のイーサネットインターフェースによって受信されます。受信イーサネットインターフェースが故障した場合、故障した受信スレーブのMACアドレスを他のスレーブが引き継ぎます。
バランス-tlbモードは「ロードバランシング」と「フォールトトレランス」を提供します。
各イーサネットインターフェースの現在のロード(速度に対して算出)に基づいて、発信トラフィックが配分されます。着信トラフィックは、現在のスレーブにより受信されます。受信トラフィックは、現在のイーサネットインターフェースによって受信されます。受信イーサネットインターフェースが故障した場合、故障した受信スレーブのMACアドレスを他のスレーブが引き継ぎます。
バランス-tlbモードは「ロードバランシング」と「フォールトトレランス」を提供します。
以下は、ポート1とポート4でBalance-tlbを設定した例です。
送信トラフィックはポート1とポート4の合計になります。1つポートの帯域幅が100Mbpsで、2つのポートがオンの場合、帯域幅は200Mbpsになります。
送信トラフィックはポート1とポート4の合計になります。1つポートの帯域幅が100Mbpsで、2つのポートがオンの場合、帯域幅は200Mbpsになります。
Balance-alb
バランス-albはバランス-tlbと似ていますが、さらにIPV4トラフィックに対して受信を再配分します(受信ロードバランス。)
セットアップには、特別なスイッチへの対応や構成を必要としません。受信ロードバランシングは、ローカルシステムによりARPの応答が送信される際に実現され、異なるピアがそれぞれ異なるハードウェアアドレスをサーバー用に使用できるように、送信元のハードウェアアドレスをボンド内のイーサネットハードウェアのうち1つの固有ハードウェアアドレスとして上書きするARPネゴシエーションにより実現されます。
バランス-albモードは「ロードバランシング」と「フォールトトレランス」を提供します。
セットアップには、特別なスイッチへの対応や構成を必要としません。受信ロードバランシングは、ローカルシステムによりARPの応答が送信される際に実現され、異なるピアがそれぞれ異なるハードウェアアドレスをサーバー用に使用できるように、送信元のハードウェアアドレスをボンド内のイーサネットハードウェアのうち1つの固有ハードウェアアドレスとして上書きするARPネゴシエーションにより実現されます。
バランス-albモードは「ロードバランシング」と「フォールトトレランス」を提供します。
以下は、ポート1とポート4でBalance-albを設定した例です。
送信/受信トラフィックはポート1とポート4の合計になります。1つポートの帯域幅が100Mbpsで、2つポートがオンの場合、帯域幅が200Mbpsになります。
送信/受信トラフィックはポート1とポート4の合計になります。1つポートの帯域幅が100Mbpsで、2つポートがオンの場合、帯域幅が200Mbpsになります。
管理対象スイッチ(ポートトランキング/LACPサポート)をお持ちの場合
Broadcast
Broadcastは、両方のネットワークインターフェースにトラフィックを送信します。
ブロードキャストモードは「フォールトトレランス」を提供します。
ブロードキャストモードは「フォールトトレランス」を提供します。
Balance-rr
Balance-rrは、2つのイーサネットインターフェース間のロードバランシングに適しています。
このモードは始めから最後までの稼動しているスレーブが順番にパケットを送信します。
このモードは「ロードバランス」と「フォールトトレランス」を提供します。
このモードは始めから最後までの稼動しているスレーブが順番にパケットを送信します。
このモードは「ロードバランス」と「フォールトトレランス」を提供します。
Balance-xor
バランスXORモードは、指定した各送信先にイーサネットインターフェース間の発信パケットを分割することによって、トラフィックのバランス配分を行います。
選択した伝送ハッシュポリシーに従って送信します。デフォルトのポリシーは、送信元MACアドレスが送信先MACアドレスと連結したレイヤ2で動作するシンプルスレーブカウントです。オプションにより、xmitハッシュポリシーを使用して、異なる伝送ポリシーを選択することができます。
バランスXORモードは、「ロードバランシング」と「フォールトトレランス」を提供します。
選択した伝送ハッシュポリシーに従って送信します。デフォルトのポリシーは、送信元MACアドレスが送信先MACアドレスと連結したレイヤ2で動作するシンプルスレーブカウントです。オプションにより、xmitハッシュポリシーを使用して、異なる伝送ポリシーを選択することができます。
バランスXORモードは、「ロードバランシング」と「フォールトトレランス」を提供します。
802.3ad dynamic
ダイナミックリンクアグリゲーションは、複雑なアルゴリズムを使用して、速度およびデュプレックス設定により、アダプタを集約させます。802.3ad仕様に従い、アクティブアグリゲータ内の全てのスレーブを利用します。
ダイナミックリンクアグリゲーションモードは、「ロードバランス」および「フォールトトレランス」を提供します。(この場合、IEEE 802.3adをサポートした、LACPモードが適切に構成されたスイッチが必要となります。)
ダイナミックリンクアグリゲーションモードは、「ロードバランス」および「フォールトトレランス」を提供します。(この場合、IEEE 802.3adをサポートした、LACPモードが適切に構成されたスイッチが必要となります。)
ポートトランキングを設定した場合のネットワーク状態例
Balance-alb設定をしたQNAPに対して、2台のPCからアクセスをした場合に、QNAPのリソースモニタでネットワークトラフィック状況を確認してみます。
1台のPCからQNAPに対してCristalDiskMarkを実行した場合
LANポート2を使ってアクセスをしています。
2台のPCを使用。1台は50GBのデータを書き続け、もう1台でCristalDiskMarkを実行した場合
2つのLANポートを自動的に切り替えて、トラフィックを分散しているのがわかります。
複数のLANポートを搭載しているQNAPをお使いの方でLANポートが空いている場合は、ポートトランキングの設定をすると耐障害性が高まり、ネットワークの負荷分散も実施できます。
複数のLANポートを搭載しているQNAPをお使いの方でLANポートが空いている場合は、ポートトランキングの設定をすると耐障害性が高まり、ネットワークの負荷分散も実施できます。