ADC評価用回路基板とシステム開発
高性能なADC評価システムで、ICの特性評価を迅速かつ正確に実現
三栄ハイテックスでは、高性能なアナログ回路の正確な測定を可能にするため、外部環境の影響を最小限に抑えた精度の高い評価技術を追求しています。特に、ADCにおける高速なデータ収集・分析を実現するシステムを開発し、カスタムASICに適応した専用評価システムも提供しています。
高性能ADC 高速データ収集・分析システム
高性能なADCの性能評価は、技術の進歩に伴い難易度が高まっています。特に分解能が向上するほど、評価にかかる時間が長くなる傾向があります。そこで、当社では高速かつ高分解能のADCを搭載したICの評価を短時間で正確に行える評価環境を開発しました。
特長
以下のような構成で、ADC評価に必要な測定・分析を効率的に行えるシステムを提供しています。
ソケットでの動作測定が可能
16bit、50Mspsの高速動作に対応DC特性測定
INL、DNLなどの精密な測定が可能AC特性測定
SNR、SNDR、SFDRなどの特性評価簡易構成
DC電源1台とPCで動作(信号はボード上のICで生成)高速測定
FPGAとPCソフトウェアによるスムーズなデータ収集温度特性取得
サーモストリーマを使用した温度依存の特性評価が可能カスタムASIC対応 専用評価システム
当社では、IC仕様に最適化したカスタムASIC専用の評価環境を提供しています。
既存のADC評価システムをベースにすることで、迅速な開発が可能です。
既存のADC評価システムをベースにすることで、迅速な開発が可能です。

評価ソフトはPythonで作成しています。
INL/DNL測定(Rampモード)の動作イメージを例に、評価環境のプロセスを説明します。
INL/DNL測定(Rampモード)の動作イメージを例に、評価環境のプロセスを説明します。
評価ソフトの動作手順
- PCのコマンドラインからPythonソフトを起動
- 評価ボードとUSB通信を開始し、初期設定を実施
- 以下の動作を指定回数(図では3回)繰り返す
- FPGAの測定開始レジスタに1を書き込み
- FPGAがRampデータを生成し、DAC入力データを送信
- ~65536までコードをカウントアップ
- DACがRamp波を出力し、Ampを通してTEGのADCへ入力
- ADC出力コードをFPGAが受信
- FPGAが結果を順番に評価ボード上のDRAMに格納
- 65536回分のデータが揃うと測定完了、USB経由でPCがデータをまとめて読み込む
- 測定データの集計および平均化などの統計処理を行う
- 結果をcsvファイルに出力
- Excelでcsvファイルを読み込み、INL/DNLを計算
